中古車がよく売れる都道府県には地域特有のある理由があった?

中古車が並ぶ様子車の売れ行きに関して地域ごとの特徴を見ていくと、さまざまな面白い気づきがあります。

中古車が人気となっている地域には、それなりの理由があるのです。

実際に、中古車販売比率というデータをもとにしながら、中古車が良く売れる都道府県にはどのような特徴があるのかについてみていきましょう。

中古車販売比率を見ることで分かること

少し古いデータとなりますが、2010年の中古車販売比率を見てみましょう。

中古車販売比率というのは、次の計算式で導き出されます。

中古乗用車販売台数/2010年新車乗用車販売台数×100

この計算式によって導き出される2010年の中古車販売比率の全国平均は、77.1%となっています。

つまり、新車10台に対して、中古車が全国平均で7~8台売れているということになります。

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沖縄県では新車の1.5倍中古車が売れる

それでは、この2010年の中古車販売比率が最も高い都道府県はどこでしょうか?

それは、沖縄県です。

中古車販売比率が145.4%となっていますので、およそ新車の1.5倍近く中古車が売れていることになります。

2番目に多いのが北海道で、115.2%となっています。

3位茨城県の108.5、4位が福島県の104.0となっており、数字的には新車と中古車の販売台数がほぼ同数という結果になっています。

それ以降は、5位岩手県、6位青森県、7位福岡県、8位千葉県、9位栃木県、10位宮城県という順番になっています。

沖縄では輸送費が影響している?

新車の価格は基本的に全国どこでも同じはずなのに、中古車と新車の販売比率でなぜこれほど大きな差が生まれてしまうのでしょうか?

キャリアカーおそらく、沖縄の場合は輸送費が関係してくるのではないかと思います。

実際に、沖縄で新車を買う際に値引き交渉をすると、輸送費がかかっているのであまり値引きはできないとはっきり言われることもあるようです。

車は高額商品ですから、車種によっては数十万円単位の値引きが期待できます。

逆に輸送費が影響して数十万円高い買い物をせざるを得ないということになれば、新車の購入比率は必然的に下がることになるでしょう。

沖縄の中古車人気には、そのような新車に対する割高感があるのが一つの理由に違いありません。

交通機関の発達と中古車人気の関係

沖縄に次いで、北海道や東北、北関東での中古車人気が高い傾向にあるようですが、こういった地域では車は贅沢品ではなく必需品としての認識が強いようです。

電車などの交通機関が発達した地域であれば、移動手段として車は特に必要はありません。

あくまでレジャー用途や贅沢品として車を買うことになるので、新車を希望する人が多くなるのではないかと考えます。

一方、交通機関が発達していない地域の場合、車がないとどこにも行けないという切実な事情があるために、車はまさに生活必需品なわけです。

買い物にきた女性そのため、そういった地域では一家に車が2台や3台あるのが当たり前となっています。

生活必需品である車をすべて新車で買い揃えるとなると、かなりの出費となるために、必然的に安価な中古車が人気となっているのではないかと考えられます。

また、これらの地域は車の走行距離が多くなりがちなため、新車を購入してもリセールバリューが低くなるために、新車を買うよりも安い中古車を買って乗り潰したほうが得だと感じている人が多いのかも知れません。

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新車がよく売れる地域はどこでしょう?

中古車がよく売れる都道府県について見ていきましたが、こんどは新車が良く売れる都道府県について見ていきましょう。

新車がよく売れるということは、つまり中古車販売比率が低いということになります。

それらの地域にはどのような特徴があるのでしょうか?

西日本ではなぜか新車がどんどん売れる?

新車が一番売れる都道府県は高知県で、中古車販売比率が47.2%となっています。

つまり、新車を買う人が2人に対して中古車を買う人が1人程度ということになります。

中古車のおよそ2倍も新車が売れていることになります。

2位以降は次のようになっています。

2位島根県(52.7%)3位福井県(54.6%)4位山口県(57.8%)5位和歌山県(58.8%)6位徳島県(59.3%)7位広島県(59.6%)8位奈良県(62.3%)9位愛媛県(62.6%)10位滋賀県(62.7%)

全体的に西日本で新車人気が強いようです。

面積のせまい地域ほど新車が売れる!?

西日本で新車が売れている理由としては、トヨタやホンダ、マツダなどのお膝元ということもあると思いますが、これらの地域をみてみますと、比較的面積の狭い都道府県が多いようです。

一番面積の広い北海道で2番目に中古車が売れるのと反対の理由で、面積の小さい都道府県では車の移動距離も必然的に少なくなり、車のリセールバリューが比較的高めなのではないかと想像できます。

車のリセールバリューが高いということは、車の残価があるうちに売却して新車に乗り換えた方がお得だと考える人が多いのかも知れません。

このように、車というものは地域によって新車が売れる地域もあれば中古車が人気の地域があり、その差は意外なほど大きな差だということが分かりました。

もしあなたが車の中古屋さんを始めるならば、北関東から東北地方で始めたほうが商売繁盛につながりそうです。

文・山沢 達也

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